困りごと・悩みごと 知りたいことQ&A

テーマ: 身体

  • Q. 入居先の施設で生活習慣病に対する診療はしてもらえますか?

    A. 施設の顧問医が往診し、一般的な診療をしたり薬を処方したりはできます。しかし、施設は病院ではありませんから、薬を飲ませる以上のことはできません。
  • Q. がんなどの手術が必要になった場合、施設に入居中でも対応してもらえますか?

    A. 緊急事態の場合、施設職員が家族の同意のもとに救急受診をサポートすることはありますが、家族が病院に連れていくのが原則です。
  • Q. 健康を管理する際に特に注意することはなんですか?

    A. ご本人が自分の身体の不調を訴えられないという前提で、ていねいな日常ケアによる体調の観察が不可欠です。排せつ介助・入浴介助・食事介助などすべての生活行動をよく観察し、いつもと違うところがあったらすぐに医師と相談してください。
  • Q. 歯や口の中の病気についてはどんな注意が必要ですか?

    A. 症状がなくても、早いうちから、かかりつけの歯科医の定期的な診療を受けておくことが大事です。それによって、歯科医も患者さんの様子をわかってくれます。自宅では、食事の様子・食べ物の嗜好などを観察しましょう。認知機能の低下がどの程度かにもよりますが、一般の歯科外来を受診することが難しい場合は、認知症の人の診療に慣れている歯科医を地域状況に詳しいケアマネージャーなどに紹介してもらいましょう。
  • Q. 1日の運動量はどれくらいを目安にすればいいですか?

    A. 人によりけりです。疲れているのに叱咤激励して歩かせたりしてはいけません。本人が楽しくできる限界より少し控えめが適度です。
  • Q. できるだけ運動をさせたほうがいいと聞きましたが……。

    A. 運動は、身体の機能を保持するだけでなく、精神機能のリハビリテーションにもつながります。また、適切な時間に適度の運動をすることで生活のリズムが整い、睡眠覚醒のリズムがよくなります。
  • Q. 体力が落ちてきました。簡単に行える運動はありますか?

    A. 主治医とよく相談して下さい。医学的な方針が決まったら、介護保険の訪問リハビリテーションを頼むこともできます。
  • Q. 認知症に加え、糖尿病をもっている場合、特に注意することはありますか?

    A. 糖尿病は認知症の大きなリスクファクターですが、認知症が発症してしまった後は、あまり厳格なコントロールをすることはかえって危険です。ご本人が低血糖症状を感じにくくなったり、症状を感じても適切な対応ができなくなるからです。糖尿病の主治医および認知症の主治医とよく相談して、そのとき・その状況に対する臨機応変さが必要です。
  • Q. 認知症になると、知的機能の低下以外に身体にはどのような変化が起こりますか?

    A. 認知症は脳の細胞が死んでしまうために起こる精神機能の障害ですが、身体を動かしているのも脳ですから、脳の障害が起これば早晩、身体の症状も起こってきます。初めは、指先の微細な運動が障害され、字が上手に書けなくなったり包丁が上手に使えなくなったりします。次第に、大きな筋肉の運動も障害され、歩くとき足を上げず、小さな歩幅で歩くようになり、転倒しやすくなります。さらに病気が進むと歩くことができなくなり、やがて寝たきりとなり、寝返りも自分でできなくなります。最終的には、ものを飲み込む、痰を吐く、排尿・排便するなどもうまくできなくなります。
  • Q. 他の病気をもっていると認知症は悪化しますか?

    A. アルツハイマー病の場合、身体の病気と認知症の進行の間には直接の関係はありませんが、骨折などの外傷で身体の機能が低下すれば、認知機能はともかく身辺自立の能力は低下しますから、状況としては認知症が悪化したということになるかもしれません。脳血管性認知症の場合、高血圧、心臓病、糖尿病、高脂血症など脳の血流に悪い影響を与える病気があれば、認知症の症状が進行するリスクが高まります。認知症が進行すると、アルツハイマー病であれ、脳血管性認知症であれ、病気やケガが引き起こすあらゆる身体的ストレスが認知機能の低下を促進すると考えられます。
  • Q. 認知症で死んでしまうことはありますか?

    A. 認知症の原因になる病気でもっとも多いのはアルツハイマー病です。アルツハイマー病は、10年、20年という経過で、ゆっくりと脳が萎縮していき、その過程でまずは精神の機能が冒され、やがて身体機能も冒されていきます。アルツハイマー病に次いで頻度の高い脳血管性認知症でも、進行すると身体機能が障害されます。しかしながら、いずれの場合も、認知症の原因疾患そのものが直接、死をもたらすわけではありません。認知症が進行すると、原因疾患の如何によらず、一般に、食べ物を飲み込むことがうまくできなくなり、食物が肺に行ってしまって誤嚥性肺炎という状態を繰り返すようになります。こういう状態を経て感染症で亡くなるのが一般的な過程です。

このQ&Aは、あくまでも一般的な参考用として掲載しています。個別具体的なケースについては、専門家などの助言を受けることをお勧めします。