困りごと・悩みごと 知りたいことQ&A

テーマ: 前頭側頭型認知症

  • Q. 認知症になると性格が変わると聞きましたが、本当ですか?

    A. 性格というものは、もって生まれた素質によって決められた原型の回りに、生育環境や教育、社会経験などから身につけたオブラートが幾重にも巻き付いてできているものです。脳血管性認知症の場合、このオブラートがはがれて地が出てくることが多いといわれています。病気になる前にもっていた性格傾向が極端に出てくるので、これを「性格の先鋭化」とよぶことがあります。アルツハイマー病では、その人がもって生まれた性格傾向が希薄になります。これを「性格の空洞化」とよびます。前頭側頭型認知症では、前頭葉の障害のために、従来とは違った病的な性格傾向が出現することもあります。いずれにしても、性格は人によってさまざまですし、認知症による変化もいろいろです。
  • Q. 万引きをしてしまった場合、どう対応すればいいですか?

    A. 前頭側頭型認知症などの場合、病初期に万引きや痴漢などの軽犯罪で検挙されるようなことが起こります。もしも、この時点で診断がついているなら、その旨を警察や被害者に伝えて謝罪する以外にありません。本人はこうした行為が悪いことだとわかっていますから、さらりと注意するだけに留めます。病気の種類によっては別の対応が求められます。
  • Q. 前頭側頭葉変性症とはどういう病気ですか?

    A. 1980年代終わりから90年代までの間に発展してきた概念です。前頭側頭葉変性症は、前頭葉と側頭葉の萎縮から始まる病気の総称で、前頭側頭型認知症、進行性非流暢性失語、語義性認知症の3つに分けられます。前頭側頭型認知症は、さらに、脱抑制型、無欲型、常同型に分類されます。ピック病はこのうち、前頭側頭型認知症および語義性認知症と重なる概念です。しかしながら、前頭側頭葉変性症という概念は医学的には比較的新しいもので未だ議論の余地があるところです。ピック病の位置づけを含めて、一般の方にこうした分類は意味が薄いと思われます。
  • Q. ピック病とはどういう病気ですか?

    A. 1982年にアーノルド・ピックという人が初めて報告した、前頭葉と側頭葉の委縮から始まる認知症です。初老期の発症が多く、無関心、無頓着、社会規範から逸脱した行為などの人格変化で発症するタイプ(前頭側頭型認知症)と、失語症という言葉の障害で発症するタイプ(語義性認知症)があります。発症当初、記憶障害は目立たないことが多く、認知症と診断される前に、社会規範からの逸脱行為によって生活が破たんしてしまうことがあります。進行すると、意欲や発動性の低下、相手を無視するような特異な対人関係、物事へのこだわりや強迫的な繰り返し、失語の進行などが見られ、寝たきりになって死に至ります(→前頭側頭葉変性症の項参照)。

このQ&Aは、あくまでも一般的な参考用として掲載しています。個別具体的なケースについては、専門家などの助言を受けることをお勧めします。