困りごと・悩みごと 知りたいことQ&A

テーマ: 介護

  • Q. 食事中に食べ物をのどに詰まらせたり、むせたりしたときは、どう対応すればいいですか?

    A. 詰まった食べ物が見えるなら指でつまみ出せばいいのですが、下手をすると押し込んでしまうことになるので無理をしてはいけません。掃除機の吸引口を口にくわえさせ、スイッチを入れると吸引できることもあります。
  • Q. トイレにうまく誘う方法やタイミングはありますか?

    A. その人の排尿・排便のリズムを1か月ほど調べてみると、どのような時間やどのようなタイミングで誘えばいいのか見えてくることがあります。
  • Q. 食べ物以外のものを口に入れようとします。どうしたらいいですか?

    A. 口に入れる理由には、手にしたものは何でも口に持っていってしまうような脳の障害や、食べ物とそうでないものを区別できない認知機能の低下、心理的な不満の表れなど、さまざまな理由が考えられます。いくつもの理由が重なってこうしたことが起こることもあります。いずれにしても、一般論で答えられる問題ではないので、専門医とよく相談をしてみてください。
  • Q. 食べ物をのどに詰まらせたり、むせるのを防ぐための工夫を教えてください。

    A. 認知症は進行してくると、ものを飲み込んだり吐き出したり、咳をして痰を出したりといった行動が上手にできなくなります。そのため、食事や唾液を気管に入れてしまうことで起こる誤嚥性の肺炎を繰り返すようになります。嚥下の障害が起こる時期になったら、液体にとろみをつけたり、食塊を小さく刻んだり、ムースにしたりといった方法で誤嚥を防ぐことが必要です。そのときどのような食事形態が望ましいかはご本人の状態によるので、こういう問題が起こったら専門医と相談してください。
  • Q. 生活上でさまざまな困りごとがありますが、専門家にはどのように相談したらいいですか?

    A. 医療・介護の専門家と相談することです。これらの症状は人によって現れ方が違いますが、一方で、認知症の方にはいくつかの類型がみられ、対応の仕方に関するヒントも数多くあります。専門家と相談するときは、「徘徊」とか「妄想」とか決めつけてしまわず、普通の言葉でできるだけ客観的に記述しておくことが重要です。これは、精神症状ばかりでなく、失禁などの生活行動の障害に対する対応を考えるときにも重要です。日常の言葉で客観的に記述された情報をもって相談することが、専門家から質のよい返答を手早く引き出す近道です。また、こうした記録は、ご家族が自分で対応の方法を考えるときにも役立ちます。
  • Q. デイサービスを利用するとどんなメリットがありますか?

    A. ご本人のメリットとしては、デイサービスでは、外出すること、他人と接すること、いろいろなアクティビティーに参加することなどによって、家族とだけ過ごすより刺激が多くなります。また、自宅にいると失われがちな、1日の生活のメリハリができることによって、生理的なリズムができて、夜間の睡眠を安定させる効果があります。一方、家族のメリットとしては、一定の時間介護から解放されることで精神的・身体的なストレスを軽減できるという点です。熱心な介護者ほど少し距離を置いて休息することが重要です。
  • Q. デイサービスに行きたがりません。どんなふうに対応すればいいですか?

    A. デイサービスのプログラムや運営するスタッフの側に問題があるかもしれないので、まず、ご家族が十分納得できるデイサービスかどうかを見極めることが第一歩です。施設側に問題がなく、それでもご本人が嫌がるときは、慣れるまで家族が一緒に付き添うというのも一つの手立てです。デイサービスを嫌がる理由は千差万別ですから、デイサービスのスタッフ・ケアマネージャー・主治医などとよく相談してみましょう。
  • Q. 介護をしていると気分が落ち込みます。何かいい気晴らしの方法はありますか?

    A. 気晴らしの方法は、それぞれの人に合ったものがあるはずです。ここでは気分が落ち込むことを防ぐ一般的な方法を紹介しましょう。まず第1に、大きなストレスがかかれば気持ちが落ち込んだり、イライラしたりというのは当たり前だということを認識することです。自分だけが落ち込んだり、イライラしているわけではないのです。第2に、目の前で起こっていることを知的に理解する努力をしましょう。具体的には、認知症を引き起こす病気に関する正しい認識をもつこと、ご自分が介護している人の認知症について医学的なアセスメントをすることです。正しい知識というのは、書物を読む、講演を聴くなどの方法で少しずつ身につけていきます。しかし、本や講演から得られる知識はあくまでも一般論ですから、あなたが介護している人の病状・症状については個別の診察を受ける必要があります。第3には、自分の気持ちを知ることです。日記をつけてみることも1つの方法です。イライラする、気分が晴れないといっても状況は千差万別です。自分はなぜイライラするのか、気持ちが晴れないのかを考えてみましょう。第4に、落ち込みの原因への対処方法を考えましょう。介護負担を軽減するような工夫を、場合によっては施設介護を考えるということも含め、先入観にとらわれずに柔軟に考えましょう。
  • Q. 在宅介護が限界になるのは、どんな状態になったときですか?

    A. 家族による介護が困難であるかどうかは、認知症の方の症状と家族の介護力の関係で決まります。客観的には軽度の症状でも、家族の心理的・身体的・経済的能力と比較して、在宅介護を諦めたほうがよいこともあります。逆に、重い症状があっても、介護を続けられ家族もあります。あまり杓子定規に考えず、柔軟な判断が大事です。
  • Q. 食事に関して注意することはありますか?

    A. 認知機能の障害や身体機能の低下に伴って種々の問題が起こります。専門家の評価を受け、各人に対する、そのときの状況に合わせた対応が必要です。
  • Q. 外出時に転ばないためにどんな工夫が必要ですか?

    A. 本人の努力では対応できません。認知症の進行とともに足を上がらなくなるとともに小幅歩行になるため、ちょっとした段差でつまずきやすくなります。さらに、視覚的な認知機能が低下して、水たまりの大きさや小さな段差の高さなどを推測するのが難しくなることも転倒のリスクを高めます。歩行がしっかりしている時期から杖を持ってもらうなどの対応をしておけばよいかもしれません。転倒を繰り返すほど進行してから杖の使い方を覚えてもらうのは不可能です。こうなったら他の人が付いて注意する以外に方法はありません。
  • Q. シャワーなどの使い方がわからないようで、1人で入浴させるのが心配です。どんなふうに対応すればいいですか?

    A. 認知症が進行してくると、入浴を嫌がったり、入っても身体も洗わずすぐ出てきてしまうといったことがしばしばみられます。浴室は、多くの場合、あまり広くない閉鎖空間です。その中に裸で入るということ自体が、見当識障害や記銘力障害のある認知症の方にとっては大きなストレスです。さらに、湯の温度調節、カランとシャワーの使い分けなどの操作、シャンプーとリンス、ボディーソープの使い分けなどは、ご本人を混乱させる要因となります。まず、浴室内に余計なものを置かず、マイルドな石けん1つで頭から身体まで洗うようにする、湯の温度をあらかじめ調整しておく、シャワーを使えないようにして、ノズルを回せばカランからお湯が出るだけにするなどの工夫をしてみましょう。それでもだめなら介助が必要ですが、介助を嫌って入浴したがらない人も少なくありません。そういうときは、広いお風呂なら、介護者も裸になって一緒に入浴する、浴室が狭ければ一緒に銭湯に行ってみるなどの工夫がうまくいくこともあります。病気の状態・その方の個性・家屋の状況などの条件が大きく関係するため、専門家に個別に相談しましょう。
  • Q. 自殺をしてしまう危険性はありますか?

    A. ないとは言えません。しかし、筆者は20年以上認知症の方の診療にあたってきましたが、自殺した人は1人も知りません。
  • Q. 頻繁に日時を尋ねてくるようになりました。何か忘れないような工夫はありますか?

    A. バラバラの日めくりカレンダーを2〜3組作り、家の中のご本人の目に触れやすい場所数か所に貼っておくという方法があります。これでご本人が今日は何日なのかがわかるようになったという事例があります。病気の時期、ご本人の能力の程度により対応方法はさまざまにあります。

このQ&Aは、あくまでも一般的な参考用として掲載しています。個別具体的なケースについては、専門家などの助言を受けることをお勧めします。