Q. 認知症で成年被後見人である父は、自宅以外に不動産を持っています。成年後見人である兄が、父から賃借してそこに住むと言っています。このような場合、どうしたらよいでしょうか?

A. 

このような場合には、賃料をいくらにすべきかなど、被後見人であるお父様と成年後見人であるお兄様の利益が対立することになるため、家庭裁判所において特別代理人を選任してもらい、この特別代理人が被後見人を代理して、その利益が相反する行為を行うものとされています。したがって、特別代理人とお兄様とが不動産の賃貸借契約を締結することになります。ただし、成年後見監督人が選任されている場合には、成年後見監督人が成年被後見人を代理しますので、特別代理人は選任されません。成年後見監督人がお兄様とその不動産の賃貸借契約を締結することになります。なお、特別代理人選任の申立ては、成年後見人のみならず、成年被後見人またはその親族その他の利害関係人も行うことが可能であり、さらに家庭裁判所が職権によって特別代理人を選任することもできると考えられています。

回答者: 小林康恵[弁護士]
オススメ度: ★★★
テーマ: 制度・サービス
公開日: 2013年1月23日

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