認知症ブログ
皆様から寄せられた情報をもとに認知症や認知症ケアに関するお役立ち情報を紹介しています。
自分のルーツに触れたい! 学生ボランティア
アメリカ人にとって夏はバケーションシーズンです。一ヶ月ほどの長期休暇を取って旅行に出かける人も珍しくはありません。ボランティアも例外ではありません。日頃、定期的にボランティアをされている方たちが旅行に出かけるなどで、ボランティアの数が少し減ってしまいますが、そんなときにこそ活躍してくれるのが若い学生のボランティアたちです。長い夏休みの期間中にあえてボランティアを選んだ高校生や大学生が、年配のレギュラーたちの留守を守るかのように、敬老に住む居住者の毎日の生活をサポートします。
リサ・フユミ・エンドウさん(19歳)とクレアー・カズコ・ハラ(21歳)もそんな学生ボランティアです。リサさんはカリフォルニア大学リバーサイド校で生物学を学ぶ2年生。一方、クレアーさんはカリフォルニア大学デービス校で運動生物学を学ぶ4年生です。二人になぜ敬老でボランティアをしたいと思ったのかと尋ねると、リサさんは、「小さい頃からガールスカウトや教会の人たちと一緒に敬老に年に一回奉仕に来ていました。それに、ひいおばあちゃんが敬老にいたこともありました。それで、今大学生になって自分で何をしたいかと考えたときに日本の文化に触れながら、日系コミュニティーに恩返しがしたいと思いました」と答えてくれました。またクレアーさんは「私も敬老には小さい頃から教会の人たちと一緒にウクレレを演奏しに来たりしていました。小さい頃からお年寄りが大好きで、将来は作業療法士になりたいと思っているので、ボランティアを通してその現場の近くにいたいと思いました。それに、日本語も少し勉強したいと思って」と答えてくれました。
リサさんとクレアーさんは日系4世と5世。日本語は全く話せないそうです。「私はラテン系の人たちが多く住むコミュニティーで育ちました。自分たちのルーツを誇りに思い守って生活している彼らを見ていて、自分も自分の文化的なルーツを見直そうと思ったんです」とクレアーさんは話してくれました。日本語を得意とする居住者ともっと会話ができるようにと、二人ともインターネットなどで簡単な日本語のフレーズを勉強しているそうです。
少々言葉の壁を感じる二人ですが、それにもかかわらず、居住者の笑顔や感謝の言葉に大きな満足感を覚えるそうです。「車椅子を押すという、私にとって本当に簡単にできるお手伝いなのに、居住者の方々は本当に喜んでくださるんです」とリサさんは嬉しそうに、そして同時に少し恥ずかしそうに話してくれました。
二人は週二回敬老看護ホームに来て、施設内での様々なプログラムのサポートを初め、美術館や公園などへの外出時の付き添いもするそうです。初めは居住者の健康状態が分からなかったので不安もあったけれど、敬老で受けた新しいボランティア用のオリエンテーションで学んだ基礎知識が役に立ったそうです。
9月末から新学期が始まる二人ですが、これからも機会を見つけてボランティアをするつもりだそうです。そして将来は、「敬老でのボランティアの経験を生かして、医療や介護に携わりたいと考えている」と口をそろえて話してくれました。
敬老シニアヘルスケアはボランティアやインターンなどを通して、将来の高齢者介護業界の人材の養成をサポートします。
2011年9月 1日 | 海外ボランティア事例 | | パーマリンク
著者プロフィール

斎藤正彦
医療法人社団翠会和光病院 院長 [医学博士、精神保健指定医]
1980年東京大学医学部卒業、都立松澤病院、ロンドン大学精神医学研究所、東京大学、慶成会老年学研究所等を経て、2006年より現職。
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ステン・ブンネ
Sten Bunne
Swedenの音楽療法の分野における第一人者。ストックホルム王立大学音楽教育学修士号取得(2006)、現在はフディクスヴァル市文化長であるとともに、音楽教育及び楽器製造会社「Musinova(ミュージノヴァ)」を共同経営する傍ら、ヨーテボリ大学、ヴェクショー大学、エーレブロ大学、ダーラナ大学等でも講師を務める。Swedish Care Istituteを通じて日本での講演も多数こなしている。
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ヨアキム・カウト
Joakim Kautto
Swedish Quality Care、所長
1998年 ベルリンの障害学校研修
1999年 埼玉県植木研修生
2000年 ヴェクショー大学 (社会心理学と社会福祉士プログラム)
2005年 国際基督教大学、交換留学生 グループホーム職員のケアに関する日瑞比較研究
2005年 スウェーデン福祉研究所入社、 (プロジェクトマネージャー)
2008年 スウェーデンクオリティケア、所長
スウェーデンでの経歴
2年 パーソナルアシスタント
6ヶ月 ケアマネージャー
1ヶ月 アルコール中毒患者のための治療施設

友愛会 羽石祐子
明星大学心理学部卒業、カリフォルニア州ソノマ大学 カウンセリング修士課程卒業。ソノマ大学在学中、中学高校でスクールカウンセラーのインターンを1年間勤める。2006年から友愛会 (日系コミュニティーシニアセンター) にてケースマネージャーを勤める。ソーシャルサービス (医療、保険、法律、移民、住宅等に関する手続きの支援、及び情報提供) の他、高齢者介護のサポートグループをリード、友愛会のボランティアの教育・管理を行う。

草野可奈子
Keiro Senior HealthCare
Director of The Institute for Healthy Aging at Keiro (敬老ヘルシー・エイジング研究機関)
埼玉県浦和市(現さいたま市)に生まれ育つ。高校卒業後、コンコーディア大学アーバイン校に留学し心理学を専攻。卒業後、敬老シニアヘルスケアの運営する成人デイケアセンターに就職し、主にアルツハイマー氏病や認知症患者とその家族にさまざまなサポートを提供。デイケアセンターが閉鎖されるまで7年間勤め、その間、アルツハイマー氏病や認知症についての知識を深める。また、2004年に、カリフォルニア州立大学ロング・ビーチ校でソーシャル・ワーク修士号を取得。聖ヨセフ病院ホスピス、行動科学、カリフォルニア大学アーバイン校付属病院老人精神科病棟でソーシャルーワーカーの訓練を受ける。
現在は敬老ヘルシー・エイジング研究機関でディレクターを務め、高齢者の健康な加齢の促進を目的としたカンファレンスやその他の教育プログラムを地域に提供。また、敬老のボランティアプログラムの管理も行う。
